読書日録
「ロリータ」は第2部突入。アメリカを動き回るロード・ノヴェル部が一段落して、新しい生活をはじめた主人公達を描く展開へ。この小説はナボコフによる“ディスカヴァー・アメリカ”でもあるのではないかと思う。

「ロリータ」の合間に吉田秀和を読む。平易な文章で的確に本質を貫く見事な言葉の芸にただ脱帽するばかり。
<私は「音楽とは何か?」といった類のものを書くことはしなかった。「それはバッハを聴けばわかる」これが私の答えのほとんどすべてであった。
では、バッハをきくと、何がわかるか?「音楽の肉体は踊りであり、音楽の神髄は数と神秘だ」ということがわかるのである>

<武満の作品では、《弧》のような巨大なスコアをもったものも、《ピアノ・ディスタンス》のような―少なくとも外形的には―小品でも、音になる前の自然の息吹が通っている。呼吸する音たちの起伏と、それをとりまく外界を吹く風の爽やかさとが混じりあい、交感しあって、宇宙的な広がりにまで達する。これは一度でも彼の曲にふれた人なら、誰もが経験したことだ>

自分もこのような文章が書けたらといつも思うのだけど・・・。

未分類 | 22:12:02 | Trackback(0) | Comments(0)
コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する