投稿日:2006-12-30 Sat
松岡正剛の新刊「17歳のための世界と日本の見方」読了。17歳のための、と題名にはあるけれど、年齢を問わず初めて松岡の著作に接するならこれがベストだろう。松岡の方法論と世界観がわかりやすくまとめられている好著。ここでさらに踏み込んでいこうと思った人のうち、“編集術”に関心があるなら「知の編集術」へ。日本文化論に関心があるなら「遊行の博物学」が良いだろう。
特に「遊行の博物学」には後に松岡が発展させる様々な主題が扱われていてお勧め。
投稿日:2006-12-25 Mon
2006年ランキングTOP30なんて記事があったのだけど、30代ベストセラーTOP30の中で自分でお金出して買った本は「のだめ」しかないぞ(笑)。「国家の品格」は立ち読みですましてしまったし。いかに普段マイペースな読書生活を送っているのか改めて分かった。
他の世代のベストセラーランキングも見たけどほぼ同様。唯一10代で涼宮ハルヒシリーズが多数ランクインしていたので、一番親近性が高くなった(笑)。
しかしハリーポッター・シリーズって幅広い世代に読まれているのだなあ。周りに読んでいる人誰もいないのだけど・・・。
投稿日:2006-12-25 Mon
風邪気味で頭がぼーっとしているが何か読みたい。小難しくなくて楽しいのが読みたい。そんなときはウッドハウスの小説がぴったりだ。いいタイミングで翻訳が出たばかりの「サンキュー・ジーヴス」を購入していたので読み始める。一連のジーヴスものに親しんでいるものならこの作品も気に入るにきまっている。いつもの面々がいつもの調子で繰り広げるコメディ。これでいいのだと思わせる安心感がある。今作はいきなりジーヴスとバートラムがけんか分かれしてしまうのだが、やっぱりおなじみのノリで話が進んでいくのであった。ジーヴスものに外れなし。
投稿日:2006-12-22 Fri
「日本ばちかん巡り」読了。まだまだ日本について知らないことがたくさんあるものだと痛感させられた。「ヤングサンデー」で河合克敏の新連載「とめはね!」が始まっていたことを知って立ち読み。今回は書道がテーマになるらしいが、まだ柔道話が中心なのでかつての「帯ギュ」を思わせる。今後が楽しみ。
「ヤングジャンプ」に連載中の「ハチワンダイバー」も立ち読み。やけにテンションの高い将棋マンガで面白い。いよいよ今週から主人公も相手もお互い負けられない(勝っても益になることはほとんどないが、負ければ人生が狂う)がスタート。さてどうなるか。
投稿日:2006-12-20 Wed
山口文憲「日本ばちかん巡り」を読み始める。ばちかんとはローマのバチカン市国からとったもの。この本は日本の(主に新興宗教の)聖地を巡ったルポタージュの形式をとっている。序章は書き下ろしのオウム真理教、上九一色村のレポ。自分の考えを過度に押し付けることのない文章に好感が持てる。あの事件から6年後に著者はこの地を訪れているのだが、もう“無かったこと”にしたがっている村の様子がありありと伝わってきて、あの事件が残した爪痕の深さを改めて思い知らされた。
平行してネルヴァル「東方への旅」を読もうかどうか思案中・・・。
投稿日:2006-12-19 Tue
冨田恭彦「対話・心の哲学」を読み進める。第2章のデカルトの批判的検討、第3章のロックの解説辺りから著者の主張が見えてくる。それはニヒリズムに陥ることのない相対主義というべきものだ。これは自分が漠然と思っていたことと近いので共感を持って読むことができる。なんであれ「全体」を見渡せる人なんて世界にはいないのだから、どんなに自分が「絶対的真理」と思っているものでも、それが通用しない世界がどこかにある可能性の方が高いのだ。そのことを常に意識していることは大切なことだと思う。
この本は対話体なので読みやすく、ついどんどん頁をめくってしまう。できるだけ読み飛ばさないよう注意しなくては。
投稿日:2006-12-17 Sun
ナボコフ「ロリータ」読了。悲惨で滑稽でグロテスクで知的で感動的で・・・といくつもの快楽の層が折り重なった傑作との感を新たにした。正直、まだ分かっていない部分も多いのでもう一度読まねばという気にもさせられる。やはりナボコフは一筋縄ではいかない。よしながふみ「大奥」も読了。これもまた読み応えのある作品だった。男女の比率が逆転した、女性が将軍を務めている、架空の江戸時代を舞台にしているのだが、決してキワモノではない。第1巻は吉宗が主役で、それ自体も完成度が高い話なのだが、全体としては導入部であったことが第2巻を読むとわかる。第2巻の家光の話はこの世界設定を充分に生かした感動的なものだ。なんでも作者は全ての将軍について書き進めていく構想を持っているそうで、大団円を迎えるのはまだ遥か先になりそうだ。どこまでこの完成度を保ったままいけるのか、これからも注目していきたい。
ちょっと小説は一休みしようと、冨田恭彦「対話・心の哲学 京都より愛をこめて」を読み始める。題名だけだとなんだか安っぽいセラピーもののようだけど、実は西洋哲学の観念論の系譜をわかりやすく解説している本である。第1章はデカルトについて述べられている。
投稿日:2006-12-15 Fri
「ロリータ」はいよいよ終盤。ストーリーもミステリーの要素が濃くなってきた。この土・日で読み終えるつもり。今日は以下の本を購入。吉田健一以外は全て漫画。
・吉田健一「旅の時間」
・久米田康治「さよなら絶望先生」第6集
・よしながふみ「大奥」第1巻
・同 第2巻
・高橋留美子「赤い花束」
吉田健一は単行本で既に持っているのだけれど買ってしまうのは、CDでいうと紙ジャケで出たのを買いなおすようなものか。
絶望先生はいつも通りといえばいつも通りなのだけど、やっぱり面白い。相変わらずおまけが充実。没になったカレンダーは泣かせる(笑)。
よしながふみ「大奥」は気になっていた漫画。端正な絵が美しい。
高橋留美子は久々の短編集。この人実は短編の名手なんだよな。
投稿日:2006-12-12 Tue
「ロリータ」は第2部突入。アメリカを動き回るロード・ノヴェル部が一段落して、新しい生活をはじめた主人公達を描く展開へ。この小説はナボコフによる“ディスカヴァー・アメリカ”でもあるのではないかと思う。「ロリータ」の合間に吉田秀和を読む。平易な文章で的確に本質を貫く見事な言葉の芸にただ脱帽するばかり。
<私は「音楽とは何か?」といった類のものを書くことはしなかった。「それはバッハを聴けばわかる」これが私の答えのほとんどすべてであった。
では、バッハをきくと、何がわかるか?「音楽の肉体は踊りであり、音楽の神髄は数と神秘だ」ということがわかるのである>
<武満の作品では、《弧》のような巨大なスコアをもったものも、《ピアノ・ディスタンス》のような―少なくとも外形的には―小品でも、音になる前の自然の息吹が通っている。呼吸する音たちの起伏と、それをとりまく外界を吹く風の爽やかさとが混じりあい、交感しあって、宇宙的な広がりにまで達する。これは一度でも彼の曲にふれた人なら、誰もが経験したことだ>
自分もこのような文章が書けたらといつも思うのだけど・・・。
投稿日:2006-12-09 Sat
Book Offで吉田秀和の「新・音楽展望1984-1990」「同1991-1993」を購入。まさか吉田秀和の本がBook Offで買えるとは思わなかった。おだやかで滑らかでありながら、実はレトリカルで論理的なのが彼の文章の特徴だと思う。このような文章を書きたいといつも思っているのだけれど・・・。その後Book Off向いにある漫画喫茶へ。新谷かおるの「砂の薔薇」を再読。
「ロリータ」はいい調子で進んでいる。もうすぐ第一部終了だ。
投稿日:2006-12-06 Wed
ひたすらナボコフ「ロリータ」を読む。大学の頃に読んで以来なので新鮮な気持ちで楽しんでいる。あの頃は作品の重要なモチーフとなっているポーの「アナベル・リー」なんて全然知らなかったからなあ。今度の新訳ではドロレスが「キモイ」といった今風の言葉をしゃべっているのだけど、これは私には“あり”。
投稿日:2006-12-04 Mon
結局、『ロリータ』新訳の文庫版を読み始める。ハードカヴァーも持っているんだけど、誤訳部分を修正し、注釈を加え、解説が大江健三郎とくればどう考えても文庫の方がお得です。やれやれ。ハードカヴァーは売っちゃおうかな。作品の方は数ページ読んだだけで引き込まれる。さすがナボコフ。五感を刺激する官能的な文章がたまらない。小説ってこうじゃなくちゃいけないよな、とつくづく思う。エロティックで繊細で美しく哀しく滑稽な傑作だ。まだ読み始めたばかりだというのにもう更なる傑作『アーダ』と自伝『記憶よ語れ』を再読したくなってきた。
『廃墟大全』も順調。昔からファンの種村季弘、中野美代子はさすがの貫禄で読ませる。もう少しでこちらも読了だ。
投稿日:2006-12-03 Sun
「いいなづけ」の次に読む小説を何にしよう。続けて外国の長編にするか、日本の作家のにするか。候補は外国ものがカポーティ「冷血」、ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟」、ナボコフ「ロリータ」。これ全部最近新訳が出たもの。日本では古井由吉、保坂和志を考えている。明日の気分次第で決定だな。
今晩はとりあえず高橋睦郎詩集を読んで寝るつもり。
投稿日:2006-12-02 Sat
「いいなづけ」ようやく読了。「廃墟大全」も論文4本読み進める。ピラネージがキーとして浮かび上がってきた。久しぶりに八重洲ブックセンターに行ったが、欲しい本が多すぎてかえって何も買えないという事態に(笑)。帰りの電車の中で冨田恭彦「観念論ってなに?」を読む。バークリの観念論を対話形式でわかりやすく説明してくれる本。観念論としてよりも記号論の元祖として興味深い。
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